記事一覧

あこと登山 ~標高1129mの絶景パノラマ・函岳~

敏音知岳(ピンネシリ岳)の次なる計画は、前々から国道40号を通る度に気になっていた函岳。この辺りでは最高峰の1129mの山ながら、気象観測用の函岳レーダーがあるので山頂まで林道が繋がっているらしい。いつもは登山口で待ちぼうけのあこに、山頂の醍醐味を味合わせてやろうじゃないかということで、今回は、どちらかというと敏音知岳がおまけで函岳がメインの感が強い。

ファイル 85-1.jpg

国道40号の函岳の標識を曲がると10分ほどで林道入口。山頂まで27kmも砂利道行くのかよと気が滅入ったが、走り始めるとこの道、明るい林道の上、よく整備がされていて、わだち一つない快適な道。ついついスピードが出て、大きな石を跳ねて車体に当たる音で、我に帰ってスピード落とすほど。

ファイル 85-2.jpg

それでも30分ほど掛かってようやく加須美峠。ここの標高は740mほどで、ここからは755m、918m、897m、941mのピークをつなぐ稜線をやや巻きながら山頂に道が繋がっている。完全な稜線じゃないけど、あこと稜線歩き(?)ができるとは思わなかった。背の高かった白樺は低木のダケカンバに変わり、視界も良くなり快適そのもの。山頂のレーダーも見えてきた。車に乗りながらも、ここまで登山の雰囲気を楽しめるルートっていうのも珍しいんじゃないかと思う。

ファイル 85-3.jpg

標高が1060mに達すると視界を遮るものは熊笹しかない。拡がる青空をバックにあこの写真を一枚。う~ん、絵になる。この先を少し走ると山頂駐車場。30台以上は楽に停められるんじゃないかというほどの大きさ。山頂まではあと200mながら、あこが行けたのは標高1120mの駐車場まで。ちょっと可哀想だがあこを置いて山頂を見にいく。

ファイル 85-4.jpg

レーダーは補修作業中のようで工員さん達で賑やかだ。補修作業で山頂に行けないのかと思ったが、「右側に通路があるよ」と工員さんに教えてもらう。進んでいくと立派な山頂標識。景色が素晴らしくてしばらく眺めていたが、地理的にどこも遠望ばかりで、写真的に絵になったのは山頂標識ぐらい。ここは。写真を撮るよりもボーっと眺めているのが楽しい山だ。

ファイル 85-5.jpg

あこと大雪山を眺めながら昼食にした後は、来た道を折り返して帰路についた。下山すると雲り始めて丁度良いタイミングで登れたことに感謝した。

国道40号(11:50)→林道入口(12:00)→加須美峠(12:35)→函岳(13:05←昼食→13:55)→加須美峠(14:15)→林道入口(14:45)→国道40号(14:50)

街乗のあこの燃費7.4km/L
今回のあこの燃費14.9km/L 街乗りと丁度2倍も違う。このギャップが何とも...山登ったのに何でこんなに燃費が良いんでしょ、この娘は(^^;。


今回は久々にRAWで撮影してみた(私のカメラはいわゆるコンパクトデジカメの部類だけど何故かできるんです)。やっぱり色温度や露出の微妙な補正ができるので、同じカメラで撮影しているのに仕上がりが断然奇麗だなと改めて思う。ただ、連射ができなくて、しかも1枚撮るのに3秒~5秒ぐらい掛かるのがダメダメです。今回みたいに時間に余裕があって、しかも風景しか撮らないと決めてれば、それでもいいんですけどね...

敏音知岳(ピンネシリ岳) ~道北の名峰から眺める圧巻の風景~

またまた例によって晴れ間を求めて道北へ...今度は、前回行けなかった敏音知岳(ピンネシリ岳)に登ってきました。新十津川ではなくて中頓別のほうです。

道の駅ピンネシリの三吉神社と書かれた鳥居をくぐって出発すると、終始整備された登山道。カッコー橋を越えると程なく千本シナの標識が出てくる。10本の株で構成された周囲6.6mの巨木で、看板には「森の巨人」と書いてある。シナノキにしては確かに大きいが、この手の巨木は天人峡の「森の神様」の印象が強過ぎて小振りな印象を受けてしまう。

ファイル 84-1.jpg

更に森の中を進み、白樺の泉を越えるといよいよ敏音知岳の登りで勾配がキツくなってくる...のかと思いきや全然そんなことはなかった。途中、足下が苔むした岩になったり、足場が若干狭くなったりはするが、ジグがうまい具合に切ってあって終始勾配は変わらない。むしろジグの切り返しの勾配が気になるほどで緩やかな登りが続いていく。慣れた人なら息があがることもないと思う。そうこうしている内に軍艦岩に到着。軍艦岩って中頓別に2つあるんだと感心する。中頓別鍾乳洞のミニチュア版と言った感じで、中頓別鍾乳洞が戦艦ならこちらは駆逐艦クラスか...ハシゴが掛っていて上に登れるところまでそっくり。

ファイル 84-2.jpg

軍艦岩を抜けると視界が拡がる。敏音知岳から続く名前のわからない600mピーク、589mピークと尾根が繋がっている。地図には載っていないが、どうやら道もついているようだ。山頂目前でいよいよ勾配がキツくなるが、それでもジグの道である程度抑えられている。20分ほどで山頂に...704mの低山とは思えないほど景色がバッチリだ。しかしながら山頂標識のあたりは景色は良いが、羽蟻が多くて耐えられない。

ファイル 84-3.jpg

すぐ傍にある三吉神社のかわいい本殿前に避難する。すると神がかり的に周囲には殆ど虫がいない。御社の裏からは先程下から見上げた尾根道が続いている。今回は、下山後にもう1ピーク計画があるので、この尾根道はまた今度にしようということで、山頂からの見事な景色を落ち着いて眺める。

ファイル 84-4.jpg

それにしても、この山、なんと景色の良いこと。眼下には松音知の箱庭ような風景、そしてその左側にはパンケ山とペンケ山の雄大な2本のピーク。この2本ピークの向こう側は天塩中川だ。天塩中川から見た両山も印象的だったが、この角度も素晴らしい。そしてその間には、霞んだ三角のピークが...紛れもなく利尻富士だ。黒岳から眺めた時は最大望遠でようやく捕らえたのに、肉眼ではっきり見える。

ファイル 84-5.jpg

まぁ、そんなわけで山頂を堪能した後は、次なる計画に向けて早々に下山したのであった。

道の駅ピンネシリ登山口(7:45)→千本シナ(8:05)→白樺の泉(8:20)→軍艦岩(9:00)→敏音知岳山頂(9:20←休憩→9:45)→軍艦岩(9:55)→白樺の泉(10:30)→千本シナ(10:40)→道の駅ピンネシリ登山口(10:55)

松山湿原 ~タチギボウシの木道~

今日は晴れの天気を追い求めて道北に出かけました。久々のカラっとした空気に抜ける青空、やっぱ北海道の夏はこうでなくては。

出かけた先は松山湿原。最北の高層湿原ということで、一回行ってみたかったので丁度良かったです。場所は鉄道遺産編でも紹介した美深町仁宇布のトロッコ王国の近くです。他にも滝と名水があるらしいが、ダート道だったので、虫でフロントがデロデロになったあこ(車)を気づかって今回は見送りました。ちなみに湿原入山口までは全部舗装されてます。トロッコ王国と組み合わせれば一日遊べるんじゃないかと思います。

ファイル 15-2.jpg

湿原までのルートは片道約1km、湿原内一方通行のループで約1km、合計約3kmぐらいのトレッキングコースです。湿原内は木道が完全に整備されてますし、入山口と湿原に熊よけにぴったりな鐘が置いてあったり、コース中にはウッドチップがひかれたり、沢水がコースに流れないように配慮されてたりと、至れり尽くせりのいいコースです。途中の展望も良いです。

ファイル 15-1.jpg

今日見れた花は登山道でゴセンタチバナ(終わりかけ)、エゾアジサイ(まだ元気)、エゾトリカブト(元気)、アザミ(色あせ激しい)、湿原ではタチギボウシ(満開)、ホロムイリンドウ(咲きはじめ)です。なんか春の花から秋の花まで季節感がない話です(^^;。タチギボウシはものすごい大群生でした。こんなに群生してるのを見たのは初めてです。それなのに不思議なことに道内の様々な湿地で見られるエゾカンゾウとかは一切ないんです(それとも早々と終わったのか?)。なんか独特の植生に驚いてるうちにあっという間に一周終わってしまいました。写真ははいまつ沼に向かうタチギボウシの木道です。

ファイル 15-3.jpg

湿原内は知られてないのか、ひっそりしてて入山名簿見てても一日に1組みか2組みぐらいしか訪れていないみたいです。今日も夏休み期間の日曜日だというのに、午前中は森林パトロールのおっちゃんと私を含めて3組だけという...湿原を独り占めできるトコは最高なんですけどね(木道に陣取って写真撮ったりとか)。下りで4組みほど会ったので今日は多いほうじゃないでしょうか? 北海道で有名な高層湿原と言えば雨竜沼湿原ですが、人の多さとダート道を延々運転することを考えれば、お手軽トレッカーにはこちらのほうが魅力なんじゃ? 松山湿原までは、名寄バイパスが美深まで繋がってアクセスが良くなったので札幌から正味3時間で入山口まで辿りつけますし、今日は高速無料の上土日割引で片道900円でした(^^)。


今回のあこの燃費13.6km/L...素晴らしい(^^)

ページ移動