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高根ヶ原通信(3日目)~白雲小屋-緑岳-大雪高原温泉~

朝4時30分起床。小屋の2Fは2Fで暑くて寝苦しい夜で何回か目が覚めたものの眠れた。何か朝は苦手で、ボケーっとしながら食事をしつつ仕度をする。さすがに3日目ともなると風呂に入りたい。今日は下山するのみ。常連さん達は管理人室前で談話中で、挨拶をしてから白雲小屋を後にした。外は快晴。今年の見納めにと写真を撮る(D7000)。

板垣新道に下りると雪渓の融雪水が作り出す沢の風景が美しい。まだ、雪は大量に残っていて、結局、融けることなく新雪が降りそうだ。(D7000)

登山道は至る所に霜柱。今日は無風で体感では暖かく感じるが、気温はやはり低いらしい。(D7000)

板垣新道分岐に立つと、山のピークが湖の小島のようになっている。緑岳に向けて歩いている内に、少しずつ雲が消えて行き緑岳の山頂に立った時にはすっかり雲海は消えていた。丁度、雲海の終焉に立ち会えたみたいで貴重な体験ができた。(D7000)

緑岳の山頂は驚くほど穏やかで視界も良い。二日前は驚くほど手荒な歓迎だったのに、今日は暖かく送り出してくれる。なんか山に試されているようなそんな気持ちになる。沼ノ原付近はまだ雲海の中だが、川上岳、石狩岳へと続く稜線はすっきりと顔を出している。いつかは歩いて見たいと思うけれども、いつになることやら...層雲峡本流林道が修復されたら考えようと思う。(D7000)

緑岳からの下山中に巨岩帯でナキウサギさん捜索をしたのだが鳴き声さえ聞こえず、一体どうしたんだろうと思う。周囲は冬眠前のエゾシマリスが忙しくいているのに...そんなわけで巨岩の上のシマリス君の小休止を写真に撮った。(D7000)

巨岩帯を下りてハイマツトンネルを潜り抜けてロープのないロープ場に出て少し休憩。休憩中に東の空の遠くにダブルピークの山が見えて、もしかして知床の山だったりするかなと思って帰宅後にカシミールで同定したら斜里岳と南斜里岳だった。残念ながら夏に登った知床連山ではなかったけど、直線距離で145kmの斜里岳がこんなにハッキリ見えるのかと思うと感動してしまった。(D7000)

ちなみにロープ場の下、エイコの沢の紅葉も結構美しいのです。(XF1)

ロープ場から第二花畑にかけては、陽気に誘われたのかミヤマリンドウが多く咲いていました。行きは天気が悪くて全然咲いていなかったのに...。(XF1)


第一花畑では雪渓が遅くまで残る部分は苔でいっぱい。すっかり隊長殿の苔の写真に触発された感じで、良さそうなアングルを探して撮ってきた。(D7000)

第一花畑からは階段道をひたすら下る。高原温泉のだだっ広い広場に出て「ああ、やれやれ、長い山行もようやく終わったぁ」と思いつつ、道を譲った若い女性パーティに「スズさんですか?」と声を掛けられて驚いた。普段、見知らぬ女の人に声を掛けられることなんて皆無なので「この人どっかで会ったっけな?」と一瞬思考回路がグルグルと麻痺しそうなほど回転したが、話を聞いたら初対面でヤマレコの記録を読んでくれている方だそうだ。最後にそんなサプライズもあったけれども、無事に下山し温泉へと思ったら、日帰り入浴の営業まであと20分もある。結局、20分が待てずに層雲峡に移動して、いつもの黒岳の湯に入った後、登山軒でラーメンを食ってから帰路についた。(XF1)

ヤマレコで山行詳細が、Nikon image space(http://img.gg/olk9c9y)で山行写真全てが御覧になれます。

白雲岳避難小屋(7:00)→板垣新道分岐(7:20)→緑岳(7:35)→大雪高原温泉(10:05)

今回のカメラ:「Nikon D7000」+「AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR」
「FUJIFILM XF1」

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mori URL 2013年09月29日(日)06時26分 編集・削除

高根ヶ原山行、お疲れ様でした~!写真いっぱい楽しく見せていただきました。
寒さと荒涼とした感じと紅葉のきれいさの3つが、微妙なさじ加減でミックスされてますね。
今時期のこの山域は実際にそんな様子になっているんでしょうね~。
それにしても高根ヶ原いいですね。3日目の1枚目みたいな所をいつか歩いてみたいけれど
白雲小屋で1泊しないと私の足じゃ難しいだろうな。

tks-yuma 2013年09月29日(日)17時49分 編集・削除

山行お疲れ様でした。
荒天の後の晴れはほんと気持ちいいですよね^^
今回もスズさんの写真に癒されました。
ありがとうございます^^

隊長 URL 2013年09月29日(日)21時44分 編集・削除

スズさん、こんばんはー!

いやぁー、いいね、いいねぇーーー。
高根ヶ原一帯の写真は、どれもこれも素晴らしい。
写真を見ていると、自分も行ってきた気持ちになれるのです。
特に1枚目と5枚目の写真、好みだなぁー。
そして、苔の写真、ありがとうございまーす(笑)。
苔マニアとしましては、こういう『触れるとフワフワしているのだろうなぁー。』という写真は大好きです。
苔の緑、山には不可欠だと思う今日この頃。
(^o^)/

スズ(管理人) 2013年09月30日(月)08時27分 編集・削除

moriさん、おはようございます。
大雪山系はまさに冬の一歩手前といった感じで、
白雲小屋でもいつ雪が降ってもおかしくないねぇなどと話していました。
高根ヶ原は大雪山系でも最も好きな領域です。
忠別沼までのコースは夏はコマクサやタカネシオガマでいっぱいになりますよ。
シュラフとマットと食料持って白雲小屋で一泊して歩いてみたらどうですか?
大きめの日帰りザックに上手く詰め込んで登っている人も多く見掛けますよ。

スズ(管理人) 2013年09月30日(月)08時28分 編集・削除

tks-yumaさん、おはようございます。
二ヶ月ぶりの大雪山なのに随分と手荒な歓迎を受けましたが、
二日目以降は暖かく迎えられました。
いつも見て頂いてありがとうございます。
励みになります。

スズ(管理人) 2013年09月30日(月)08時29分 編集・削除

隊長さん、おはようございます。
高根ヶ原の被写体が素晴らしいので、どれもこれも良い写真になりました。
自分も行ってきた気持ちになってもらえるというのは、最高の褒め言葉です。
ありがとうございます。

苔の写真、私も好きなんですよ。
この時期はフワフワした感触と活き活きした緑の塊が
モコモコと色んなところに点在していて、
面白い光景だなぁって思って見ています。
もはや秋の風物詩と言っても過言ではないですよね~。