本州直通の列車

特急スーパー白鳥 (八戸〜函館)
東北本線、津軽線、津軽海峡線、江差線経由
平成14年12月1日、東北新幹線の八戸開業に伴い44年の歴史に幕をおろした特急「はつかり」に変わって新たに誕生した特急「スーパー白鳥」。新型車両の導入に、新ダイヤということで楽しみにしていたが、あまりにも新幹線接続を意識しすぎて札幌から五稜郭・函館経由で青森に行く場合などは、より高く、より不便になったとしか言いようがない。今後の改善に期待するところである。緑を基調に部分的に青のアクセントをきかせたシートが特徴的。
789系スーパー白鳥、青森駅 789系スーパー白鳥、HEAT789マーク 789系スーパー白鳥、車内
特急白鳥 (八戸〜函館)
東北本線、津軽線、津軽海峡線、江差線経由
以前のはつかり型485系を利用して八戸−函館間を走る特急「白鳥」。ヘッドマーク以外何ら変わった様子もないが、2編成しかないスーパー白鳥型789系を補完する重要な役割を担っている。ダイヤ的に「スーパー北斗」から乗り継ぐと「白鳥」にあたり、「北斗」から乗り継ぐと「スーパー白鳥」になることが多い。
485系白鳥、函館駅
寝台特急北斗星 (上野〜札幌)
東北本線、津軽線、津軽海峡線、江差線、函館本線、室蘭本線、千歳線経由
津軽海峡線の開業に合わせ、初めて海を越えて北海道を走ったブルートレイン北斗星。上野−札幌間の所要時間が約16時間と一見時代の流れを逆行した寝台列車は青函トンネルブームとヨーロッパのオリエント急行を彷彿させる豪華な車輌が人気を呼び一躍人気者となりました。現在では一日1往復に減便され、廃止される日もそう遠くないのではないかとそんな予感すら覚えます。

通常は室蘭本線経由の上野−札幌の運行ですが、季節列車として小樽までの延長運転や、函館本線の倶知安、小樽を経由したりとバリエーションが豊富なのが特徴です。特に、函館本線を経由するものは昔の本線をカタコト走る風情が何とも言えず、のんびりと旅をしたいという人にはもってこいの列車です。

乗車したら取り敢えずロビーカーで席を確保して、隣の食堂車で予約制のシャワー券を買いましょう。札幌、上野両駅を発車直後、食堂車は「CLOSED」の看板が出てますが、シャワー券は販売してくれるので、この時間に買っておくとまず希望の時間で取れるはずです。

北斗星ニセコスキー号、小樽駅 北斗星ニセコスキー号、小樽市稲穂 B寝台車はやっぱりありきたり
回転式ソファもあるロビーカー シャワー室は予約制で2室完備 食堂車グランシャリオ
寝台特急カシオペア (上野〜札幌、隔日運行)
東北本線、津軽線、津軽海峡線、江差線、函館本線、室蘭本線、千歳線経由
上野−札幌間の新時代を担うカシオペアは、全車A寝台二人用個室の寝台特急として登場しました。北斗星が既存車輌の改造でまかなったのに対し、全車新型車輌を導入したカシオペアはまさに豪華寝台特急と言えるでしょう。中でも最前部のカシオペアスイートは雑誌などでも紹介され人気を呼んでいます。

寝台特急カシオペア ここが噂のカシオペアスイート
寝台特急トワイライトエクスプレス (大阪〜札幌、季節運行)
東海道本線、湖西線、北陸本線、信越本線、羽越本線、奥羽本線、津軽線、津軽海峡線、江差線、函館本線、室蘭本線、千歳線経由
北斗星の予想以上の人気に後押しされるようにJR西日本から登場した寝台列車トワイライトエクプレス。伝統的なブルートレインの枠にとらわれず、ダークグリーンの斬新なカラーが特徴のこの列車、「鉄道の旅の楽しさを満喫する」をコンセプトにA寝台二人用個室デラックス「スイート」、A寝台一人用個室デラックス「ロイヤル」、B寝台二人・一人用個室「シングルツイン」、B寝台二人用個室「ツイン」、B寝台は扉付きで四人用個室にもなるBコンパートメント、更に食堂車、サロンカーまで連結された編成は色々な旅のスタイルに応えてくれます。出発駅では鉄道マニアに混じって、旅行の記念に列車の写真を撮ろうとする人達でホームが溢れかえることもあり好評ぶりを物語っています。衰退する一方の寝台特急の中で現在でも変わらぬ人気を誇り続けている列車です。

大阪−札幌間の所要時間は約21時間。概ね通年運行されていますが、定期列車ではなく、季節列車の随時更新のような扱いになっているようです。また、季節によって運行日が隔日だったり毎日になったりするので、注意して時刻表を見ましょう。冬場は日本海の季節風の影響で、運転取りやめなどのケースが多くなります。

記念撮影の人で賑わう札幌駅 敦賀駅で機関車の付け替え 寝台特急トワイライトエクスプレス、敦賀駅
扉付きで個室にもなるBコンパートメント 階段上に座席配置された展望サロンカー B個室には喫煙所も
急行はまなす (青森〜札幌)
津軽線、津軽海峡線、江差線、函館本線、室蘭本線、千歳線経由
青森−札幌間の夜行急行はまなす。外装がドラえもんのキャラクターで統一された客車がユニークな夜行列車です。B寝台の他に普通車指定席と自由席で気軽に乗れる夜行列車です。青森からは特急「いなほ」の接続が良いので、札幌から新潟方面に出掛けるには最適です。「はつかり」経由で新幹線の連絡もそんなに悪くはありませんが、同じ経路を北斗星が走っているのであまり需要はないような気がします。

急行はまなすDD51牽引車、札幌駅 ドラえもんカラーで統一された客車 急行はまなす、札幌駅

参考文献:JR・国鉄特急列車カタログ(成美堂出版発行)、JR北海道函館支社ホームページ