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FUJIFILM XF1の設定をいじってみた

9月13日金曜日...えっ、13日の金曜日だったの?...まぁ、それはさておき、北大のモデルバーンでFUJIFILM XF1の撮影モードを色々変えて撮り比べて来ました。結構、面白い結果となりまして、プレミアムEXRオートは確かに賢いけれども、Aモード等で撮影すれば、よりこのカメラの良さが引き出せるというか、そういう印象を受けました。


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/58、露出補正-0.7段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションPROVIA


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/58、露出補正-0.7段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションVelvia


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/58、露出補正-0.7段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA

明暗差の非常に大きい木々に覆われた池で、フィルムシミュレーションの比較です。スタンダードのPROVIAが一番コントラストがなく、ソフトのASTIA、ビビッドのVelviaの順にコントラストの高い画になっていきます。色味はスタンダードのPROVIAがやや青が勝った印象で、ソフトのASTIAは暖色系、ビビッドのVelviaは緑が強すぎる印象です。私はPROVIA以外にこれらのリバーサルフィルムを使ったことがないので、何とも言えませんが、他の方々のブログでも似たような所見が述べられていますが、ASTIAよりもPROVIAのほうがソフトな印象を受けます。この三者の中では、ASTIAが最も色再現性が高く、適度にコントラストもあり、実際の風景の再現性が高いと思います。

あとexif情報を見て驚いたのですが、撮影モードが絞り優先オートでも、撮影シーンに風景が自動的に選択されていました。オートやシーンモードでないと、撮影シーンは適応されないと思っていただけに、これは少し嬉しい誤算でした。

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/400、露出補正-0.3段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションPROVIA

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/400、露出補正-0.3段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションVelvia

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/400、露出補正-0.3段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA

今度は先程よりも明暗差の少ないシーンでのフィルムシミュレーションの比較です。池の写真よりも明瞭にフィルムシミュレーションモードのコントラスト差が解ると思います。コントラストはPROVIA<ASTIA<Velviaの順です。色味はPROVIAが青、Velviaが緑、ASTIAが赤が強調されているように感じますが、やはりASTIAの再現性が高いですね。


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/350、露出補正0段、ISO400、DR400%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションPROVIA

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/350、露出補正0段、ISO400、DR400%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションVelvia


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/350、露出補正0段、ISO400、DR400%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA

以前にも写真に撮った収穫室と穀物庫です。オート露出で撮ったら露出オーバーになってしまいました。周囲が明るいシーンではマイナス補正で撮ったほうがいいかもです。この写真でもASTIAが実際の見た目に近い印象です。

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/5、露出補正0段、ISO400、DR400%、フィルムシミュレーションPROVIA、等倍クロップ、ノイズリダクションSTD

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/5、露出補正0段、ISO400、DR400%、フィルムシミュレーションVelvia、等倍クロップ、ノイズリダクションSTD

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/5、露出補正0段、ISO400、DR400%、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ、ノイズリダクションSTD

馬の毛のディテールがフィルムシミュレーションでどのように変るか比較してみましたが、三者ともにそれほど変化はないようです。それにしてもASTIAの色はとてもきれいで、もうフィルムシミュレーションはASTIAに固定でいいんじゃないかと思います。ただ、プレミアムEXRオートではフィルムシミュレーションはPROVIAしか選べないので、折角の優秀なオート機能が封印されてしまうのは少し残念ですが、仕方がないかぁ...

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/5.3、露出補正0段、ISO400、DR400%、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ、ノイズリダクション弱

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/5.3、露出補正0段、ISO400、DR400%、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ、ノイズリダクション強

ディテール潰れについてはノイズリダクションと関係性が大きいだろうと考え、強、STD、弱の比較ができるように写真撮ってきました。フィルムシミュレーションはASTIAでの比較です。ノイズリダクション弱では比較的毛がハッキリしますが、STD、強となるに従って油絵のような崩れた仕上がりになっていくことがわかります。

こうやって比較すると違いが見られますが、センサーサイズを考えると良くなっているとは言え、解像度はそれほど大したことがなく、ノイズリダクション弱で得られる馬の毛の解像感と、その弊害であるノイズレベルを天秤にかけると、STD設定でいいのかなとも思います。ただ、今回の撮影場所は屋内なので、屋外など明るいところで撮影する場合は、ノイズリダクション弱でも解像感を活かしつつノイズの少ない写真が撮れるかもです。そういうシーンに出会ったら、また試してみたいと思います。

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/350、露出補正0段、ISO400、DR400%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/180、露出補正0段、ISO400、DR400%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ

XF1はf値が11まで設定できますが、コンデジだと回折の影響を受けやすいとのことなので、絞りによる影響も見てみました。f8では輪郭のシャープさを失っていることがわかります。f5.6ぐらいがちょうどいいんでしょうか?

絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f4.0、ss1/180、露出補正0段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f5.6、ss1/80、露出補正0段、ISO200、DR200%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ


絞り優先オート、焦点距離6.4mm(25mm換算)、f8.0、ss1/90、露出補正0段、ISO400、DR400%、撮影シーン風景、フィルムシミュレーションASTIA、等倍クロップ


一番最初の池のシーンでの比較です。今度はf4も撮ってみました。f4でも解像度はそれほど良くなく、ここでもf5.6の解像度が一番高いですね。XF1のフジノンレンズはf1.8と明るいので2段ぐらい絞ってf4ぐらいで一番いい画が出てくるのでは?と思ってましたが、少し予想外でした。ただ確かにf4とf8では解像度は低下しているものの、実際問題、こうやって等倍で比較しなければ気にならないレベルです。

大体このカメラの特性も理解できてきました。フィルムシミュレーションはASTIAが最適ですね。なぜフジフィルムはこれをソフトと呼ぶのか理解に苦しむところがありますが(^^;。ディテール潰れもノイズリダクションの設定で改善の余地がありそうです。絞りはf5.6を中心に設定するのが良さそうですね。露出はややオーバー気味になる傾向があるので、状況に応じてマイナス補正すると良いと思います。

フィルムシミュレーションを設定するにあたってプレミアムEXRオートが使えなくなってしまいますが、絞り優先モードでもISO設定をAUTO400に設定しておけば、ダイナミックレンジ設定を100~400の範囲で自動設定してくれますし、撮影シーンも自動で選らんでくれるので、昼間の風景撮影はこれで十分だと思います。プレミアムEXRオートは夜景の撮影では抜群の出来を示しているので、夜の撮影はこれで行こうと思います。

いじればいじる程、このカメラ、面白いですねぇ。他にも設定項目がいっぱいあるので、好みの写真にしたければ、いくらでも設定できそうな気がします。やっぱりただのコンデジじゃないですよ。素晴らしいです(^^)。

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