記事一覧

夏のオプタテシケ山 ~2日目~

寝たのか寝てないのかよくわからん内に朝。それでも体の疲れは取れている。旭川の人は14:00までに家に帰らないといかんということで、明け方前にオプタテシケ山に出発して行った。残る三人の内、一人は上富良野岳から十勝岳温泉に降りるというが、足がないので下山してから私の車と合流しようということになり、電話番号を交換して出発して行った。もう一人は上ホロ小屋でもう一泊するということで、かなりのんびり。私のほうが先に食事をすませ出発した。

小屋の外はもうナキウサギの大合唱。これだけいれば一匹ぐらい見れるだろうと岩場を観察しながら進んで行く。案の定一匹がすばしっこく動き回っている。今まで見た奴らの中で一番落ち着きがない。写真を取るのも大変だ。なんとかまともに写った一枚がこれ。遅くまで雪渓に包まれた彼らの夏は短そうだし、まぁ、わかるけどさぁ。

ファイル 19-1.jpg

石垣山から更に進んだ、2つ目の名もなき1820mピーク。休憩しようとザックをおろした瞬間目があった。ケルンだ。ケルンの中に何かいる。前足を岩に置いてニゅ~っと顔を出していたのはテンだ。多分エゾクロテンだろう。「初めて見た。カメラカメラ!」とあわてふためいてカメラを構えた瞬間、バイバーイとケルンの中に消えていく。ああっ、撮れなかった残念。と、いうわけで無駄に時間を過ごしつつオプタテシケ山頂へ。途中で旭川の人とも会い、「天気も良くて無事に見れたと、でも急がないと時間が」と(^^;。

私が山頂についたときも、まだ薄雲がかかっているがまずまずの天気。複数のピークの後ろにはトムラウシの2本ピークが鮮やかだ。火口がU時型になっていて、こちら向きに開いているので2本に見える。左側には旧道のあった硫黄沼までうっすらと。ここでもう一人と出会う。この人も本州の登山者で旭岳から縦走してきたらしい。昨日は双子池に泊ったと、今夜は上ホロ小屋にもう一泊して、翌夕方に旭川空港から帰るらしい(後で美瑛小屋で出会った人と十勝岳温泉で合流したときに聞いた話によると、南沼からこの人と一緒に来たらしいが、ペースが違ったので途中で置いてくるような形になったとか...おいおい(^^;)いや~、しかし私もいつか美瑛富士-トムラウシ間、縦走してみたいと思っているが、改めてこの凸凹の稜線を見てしまうと心が折れそうだ。みんなよくやるなぁ。

ファイル 19-2.jpg

しばらく山頂でのんびりし、ガスが出てきたので帰るかと降りはじめた矢先に、またも動物発見。シマリスである。しかもコイツはほっぺが大きい。しばらく追跡すると、穴を掘りはじめた。ほっぺに溜めた食料を埋めるらしい。穴が掘り終わると、ほっぺに手を当てて一生懸命出している。少し距離があるので、中身はわからんが、ほっぺがみるみる小さくなる。そしてすべてが終わると、サッサッっと砂を掛けて埋めている。お見事っ。その瞬間を写真にと思って撮ったがどうだろう。イマイチ微妙だが、右前足で砂をかけた瞬間だ。ブレている右前足が素早く動いた証拠だ。しかし、こうやってきれいに埋めて、場所わかるんだろうか? それにもう二ヶ月もしたら雪が積もるっていうのに。それまでに掘りにこないと...などと余計なことを...

ファイル 19-3.jpg

食料を埋めてシマリスは何処かにいったかと思いきや、また現れて、今度は岩の上で一仕事終えて満足したかのようにじっとしている。同じ個体だろうか? シマリスの識別なんて正直できんので、話的に同じ奴が戻ってきたとしておこう。こいつはほんとにのんびりだ。私から1mぐらいの距離にある岩場でのんびりしている。カメラを構えても微動だにしない。シマリスもこんなにジッとしている時があるんだなぁと感心。

ファイル 19-4.jpg

その後、美瑛富士避難小屋に戻り、水がなくなったので雪渓まで降りて水を汲みに行き、昼食を取った。またもや「いただきます」のついでではないが「無事にオプタテシケ山まで行けましたよ」と手を合わせて、荷物を詰め直して下山した。

下山中、積乱雲が2つ3つ出来ていく過程を観察しつつ、その内の一つが願いもしないのにルート上に入ってきて、にわか雨に降られる。じきにやんだが、かっぱを着てザックカバーまでしてしまったがために、脱ぐのも面倒くさくてそのまま下山。おかげで下山中なのに暑さにやられ終始不機嫌でいると、一匹の蝶がやって来て先導していく。

どうせすぐにいなくなるだろうと思いつつ、ず~っと蝶の先導は続くので、「こいつはどこまで先導するつもりだろう」と興味本意でイライラ感が消えていく。そして、数十分ぐらいして登山口が近くなったころにフイっといなくなった。なんか、避難小屋で亡くなった方が、オプタテシケ山のお礼に登山口まで案内してくれたような不思議な感覚であった。

山にいると不思議なことが多いもんだ。と、下山の記入をして駐車場に向かう途中でケータイが鳴った。向うも無事に降りたようだ。こちらは白金温泉なので、「30分かからないぐらいで行ける」と言って電話を切り、十勝岳温泉へと車を走らせた。

[美瑛富士避難小屋(6:00)→オプタテシケヤマ(7:50)→美瑛富士避難小屋(10:30←水汲み・昼食→11:50)→涸沢林道(14:00)]

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://www.saboten.sakura.ne.jp/~suzu/cgi-bin/diarypro/diary-tb.cgi/19

トラックバック一覧