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利尻富士 ~最北の百名山~

朝3時50分起床。うす曇でまぁまぁの天気。多分、気温が上がってくると晴れそうな感じの雲でとても好印象を持って朝4時45に登山口スタートです。久々の本格的な山ですが、昨日眠れなかったせいもあって体調は最悪。時速2kmを保持してゆっくりと登りました。エンジンが掛かったのは長官山を過ぎたあたりからですね。迫り来るガスと山頂を目指すトライアル競争になりましたが、最終的に晴れた風景を堪能できて非常に良い山行になりました。

甘露泉水。利尻島はキツネがいないのでエキノコックスを気にしなくてもいいそうですが、何かこういう水を直接飲むのに抵抗あるぐらい私も北海道の人間になっています。ちなみにクマもいないので鈴もいりません。人間の外敵が殆どないので視界の悪い森林にしても気が非常に楽です。

4合目までは針葉樹林帯でこれを越えると時折景色も見えるようになります。

5合目を過ぎるとハイマツが出てきます。そして更にしばらく行くと、いよいよ長官山が見えてきます。ここまで体調悪いのを引きずってきましたが、中間点とは言え山頂が見えるとヤル気が俄然出てくるのです。

6合目を過ぎると展望もだいぶ開けてきます。振り替えれは海・左右には長官様の裾と、時折風景を眺めながら登っていきます。7合目を越えて更に進むと開けた展望スペースに出ました。第二見晴らし台です。夏山らしい雲が眼下に立ち込めてきました。

第二見晴らし台から、少し登ると長官山に立ちます。やはり海が見える山っていいですね。最高です。

長官山から先はなだらかな尾根道です。ここでだいぶ体調が回復しました。

尾根を越えるとガスが眼下まで迫ってきました。ここからはガスと頂上争いです。去年の羅臼岳の轍を踏むまいと、もう一心不乱に登りました。有名な侵食登山道のところでは完全にばててましたけど、あまりの凄さに絶句しました。こりゃ下山したらコマドリプロジェクトに課金せねばと思いつつ通過しました。

山頂です。到着時はガスに包まれていましたが、その後、見事に晴れてくれました。北の空の秋の様相です。

利尻富士の南稜に続く道とローソク岩。南の空は対称的に夏山らしい雲に包まれています。ちょうど山頂を境に夏と秋が変わるような、そんな不思議な感じでした。

礼文島もきれいに見えます。大きな山はないですが、今度は礼文にも行ってみたいものです。

上空をツバメが飛んでいます。風も穏やかで滑空には最適なんでしょう。時折、群れをなして飛んでいました。

帰りは花を見ながら下山します。驚いたことにリシリヒナゲシが一輪だけ残っていました。目だたない色なので注意していないと見落としていたかもです。

そして、これが本場のリシリリンドウ…と言いたいところなんですけど、なんか微妙に形が大雪山系に咲いているやつと違うような気がして。似たようなのでチシマリンドウというのもあるらしいのでそっちかもしれないです。5~10cmほどの背丈の小さい花だったので、チシマリンドウよりはリシリリンドウの可能性が高いと思うのですが、正直見分けつきません。

下山時のほうがガスが晴れて景色がきれいだったので、もちろん時折風景も撮影します。素晴らしい長官山ですね。この手前の沓形分岐で、ちょうど沓形から登ってきたアディダス帽をかぶった男性(HYMLの有名な人らしい)が登ってきました。沓形コースの様子を聞いたら、結構、すべりやすくて大変だったらしいです。登りはともなく下山に使うのはお勧めしないとのことでした。

キンポウゲ科のこの花は、どこからどう見てもトリカブトそのものなんだけど、リシリブシというそうです。確かにトリカブトよりは花の付き方が盛大ですね。でも前情報がなければ立派なトリカブトだなぁってスルーしてしまいそうです。

そしてこれが長官山の尾根から見た利尻山です。ものすごくカッコいいです。道中が辛い山だけど、何度でも登りたくなる山です。

下山後は鴛泊の町に買出しと温泉に入りに行きましたが、ここで自転車のブレーキとラブルで全く効かなくなってしまって怖い思いをしました。鴛泊のセイコーマートのとなりにホームセンターがあったので、そこで部品と工具を調達して応急修理をして事なきを得ました。セイコーマートでおつまみを買って、利尻富士温泉でひとっ風呂後、ビールを買って再びキャンプ場まで登ります。この標高200mが意外とつらいですが、でも、この後のビールが最高でした。

そして締めくくりに二日間隣のテントでお世話になったHYMLの中年スイマーさん御夫妻に焼肉をごちそうになりました。とても美味しかった。やはり山の後のお肉は素晴らしいです(^^)。本当にありがとうございました。

ヤマレコで山行詳細が、Nikon image space(http://img.gg/v0B9sgY)で高解像度山行写真が御覧になれます。

鴛泊登山口(4:45)→長官山(7:40)→沓形分岐(8:25)→利尻山山頂(8:50←食事等→10:10)→沓形分岐(10:45)→長官山(11:50)→鴛泊登山口(13:30)

今回のカメラ:「Nikon D7000」+ 「AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR」

コメント一覧

隊長 URL 2014年08月17日(日)17時30分 編集・削除

良い利尻富士の山行になったようですね。
写真も青空が望めて素晴らしいですぅ~~~(自分の時とはエライ違い!(笑))。

甘露泉水の場所は早朝で薄暗いでしょうに、良く撮れましたね。
ストロボ撮影では...ないですよね?!

長官山から上の風景、見覚えがあります。
でも、長官山の手前の風景が見えなかったので、いま写真を見て「なるほど」と思っていました。

え~っ?!
リシリヒナゲシ、まだ咲いていたのですね。
花期的には終了していると思うのですが。
それはまた、運の良いことです。

自転車のブレーキトラブルに日帰り温泉、野営地までの登り返しに焼肉との出会い(じゃないね。人ね!(笑))。
どれもこれも、いい夏休みでしたねー。
見ていて、私もまた利尻山に行きたくなりましたぁー。
(^_^)

スズ(管理人) 2014年08月17日(日)22時13分 編集・削除

隊長さん、こんばんは。
15日のほうが天気予報は良かったんですけど、
空の見た目を信じて初志貫徹で14日にして良かったです。
ガスに抜かれたときには、また羅臼と同じかと思いましたが、
またすぐに晴れてきました。この山は天候変化が激しいですね。

リシリヒナゲシは普通に歩いてたら見落としてましたね。
左右を確認しながらゆっくり降りてたので見つけることができました。
最初、信じられなくて他の花かと思ったんですけど、
どっからどう見てもそうだなと…

自転車のブレーキはやばかったですね~。
平地で使ってたので全然気付きませんでしたよ。
それにしてもホームセンターの店員さんには頭が下がります。
工具がどれが合うかわからないので、多分これってやつを持って行って、
「今そこで修理してるんですけど、これ、合うかどうか試していいですか?」
と聞いたら二つ返事でOKですもん。買う前の商品ですよ?
札幌ならなかなかないですよね。
そんな暖かい人たちとの出会いに恵まれて、楽しい夏休みになったわけです。
ほんと感謝ですねぇ。

mori URL 2014年08月18日(月)23時06分 編集・削除

スズさん、こんばんは。利尻紀行を楽しく読ませていただきました!
私はやっぱりお花に目がいってしまうんですが、
薄紫色のリンドウは、チシマ~の方じゃないでしょうか?
シリシ~だともう少し青みが強いように思います。
と言ってもチシマは自分の目でまだ見たことないので、
図鑑の知識です(笑)。
ヒナゲシも見られて良かったですね~。
ここへ行ったらこの花ですよね!
透き通った感じの花びらが可憐です~。

それにしてもキツネも熊もいないって、やっぱり「島」なんですね~。

スズ(管理人) 2014年08月19日(火)21時24分 編集・削除

E-6出撃21回目、ボス到達4回、撃破2回。 #艦これ

moriさん、こんばんは。
やはり、このリンドウはチシマですか?
何か微妙に違うんですよねぇ。
でも背丈的にはリシリに軍配上がるんですが…
随分探したんですけど、この種類しかリンドウはありませんでした。
本場のリシリリンドウが咲いてないなんて
何か寂しいですね。
まぁヒナゲシみたから良かったけど(^^)。

キツネも熊も昔はいたらしいですが、
人間様が駆逐してしまったと郷土資料館で学びました。
といっても相当昔の話ですけどね。

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